don’t have to と mustn’t の落とし穴:「しなくていい」と「してはダメ」の違い
英語の「〜しなくていい」「〜してはダメ」を習うとき、
多くの人が一度はつまずくのが don’t have to と mustn’t の違いです。
学校では must=〜しなければならない と習うので、
「じゃあ、その反対の『〜してはいけない』は mustn’t だな」と思いがちですが、
実際の会話では「〜しなくていい」と「〜してはダメ」は全く別物として使われます。
この記事では、こんなポイントを5分で整理します。
- don’t have to は「〜しなくてもいい(必要ない)」
- mustn’t は「絶対に〜してはダメ」
- よくある誤訳パターンと、その避け方
- オンライン英会話でよく使う言い回し
目次
- 1. まず結論:意味はこう違う
- 2. don’t have to=「しなくていい」「〜する必要はない」
- 3. mustn’t=「してはダメ」「禁止」「絶対NG」
- 4. よくある勘違い&誤訳パターン
- 5. 会話で体感する don’t have to / mustn’t
- 6. 今日から間違えないためのチェック&練習
1. まず結論:意味はこう違う
最初に、一番大事なポイントだけ覚えてしまいましょう。
● don’t have to =「〜しなくてもいい」「〜する必要はない」
(やってもいいけど、やらなくてもOK。義務ではない。)
● mustn’t =「〜してはダメ」「絶対に禁止」
(やったらダメ。ルール・マナー的にNG。)
日本語にするとどちらも「〜しなくていい」と訳せそうに見える瞬間がありますが、
英語では意味が真逆になる場面もあるので注意が必要です。
2. don’t have to=「しなくていい」「〜する必要はない」
don’t have to は、「してもしなくてもいいけど、別にしなくて大丈夫」という、柔らかめの表現です。
◆ 基本の形
主語+don’t / doesn’t have to+動詞の原形
例:
- You don’t have to come to the office tomorrow.
明日はオフィスに来なくていいですよ(来てもいいけど、来る必要はない)。 - You don’t have to do the dishes. I’ll do them.
皿洗いしなくていいよ。私がやるから。 - I don’t have to work this weekend.
今週末は仕事しなくていいんです。
ポイントは、「禁止」ではないということ。
「しなくてもOK」「してもいいけど、義務ではない」というニュアンスです。
◆ 日常でよく使う don’t have to
- You don’t have to hurry.
急がなくていいですよ。 - You don’t have to answer now.
今すぐ答えなくていいですよ。 - We don’t have to cook tonight. Let’s order pizza.
今夜は料理しなくていいね。ピザ頼もう。
「〜しなくていいよ」と相手をラクにさせたり、
「今日は〜しなくていい日なんだ」と自分をラクにさせる表現としてよく使われます。
3. mustn’t=「してはダメ」「禁止」「絶対NG」
一方、mustn’t は「〜してはダメ」「絶対ダメ」という、かなり強い禁止の表現です。
◆ 基本の形
主語+mustn’t+動詞の原形
例:
- You mustn’t smoke here.
ここでタバコを吸ってはダメです。(厳しく禁止) - You mustn’t tell anyone about this.
このことは誰にも言ってはいけません。 - Kids mustn’t run here.
子どもたちはここで走ってはいけません。
先生が生徒に言ったり、ルール・注意事項で使われることが多く、
日常会話では can’t や don’t / never を使うことも多いです。
例:
- You can’t park here.
ここに駐車しちゃダメです。 - You can’t use your phone here.
ここでは携帯を使っちゃダメです。
いずれにしても、mustn’t は「禁止」であって「しなくていい」ではないというのが大事なポイントです。
4. よくある勘違い&誤訳パターン
◆ パターン1:「行かなくていいよ」を mustn’t にしてしまう
日本語:「明日、会社に来なくていいよ。」
✔ 正しいニュアンス:
- You don’t have to come to the office tomorrow.
(来てもいいけど、来なくてもOKだよ。)
✖ 間違いやすい:
- You mustn’t come to the office tomorrow.
(明日は絶対にオフィスに来るな。来たらマズい。)
日本語にするとどちらも「来なくていい」と訳せてしまいそうですが、
英語では「来ないで」「禁止」と「来なくてもいいよ」は全然違う意味になります。
◆ パターン2:「頑張りすぎなくていいよ」系
日本語:「そんなに頑張らなくていいよ。」
✔ 優しく言うなら:
- You don’t have to push yourself so hard.
そんなに無理しなくていいよ。
✖ mustn’t を使うと:
- You mustn’t push yourself.
自分を追い込んではいけません(医者が強く警告している感じ)。
「やらなくていいよ」という優しいニュアンスを出したいときは、
don’t have to / don’t need to がベターです。
◆ パターン3:「〜しないとダメ」の否定を mustn’t と考えてしまう
must=「しなければならない」だから、
mustn’t=「しなくてはならないの反対」と思ってしまうと混乱します。
英語の感覚では、
「しなければならない」の反対は「しなくてもいい」= don’t have to / don’t need to
「してはいけない」は別枠の mustn’t / can’t
として覚えたほうがスッキリします。
5. 会話で体感する don’t have to / mustn’t
実際の会話の中で、どんなニュアンスの違いになるか見てみましょう。
◆ 会話例1:会社に来なくていい vs 来てはダメ
(1)来てもいいけど、来なくてOKの場合
A: Do I have to come to the office tomorrow?
B: No, you don’t have to come. You can work from home.
A:明日、会社に行かないとダメですか?
B:ううん、来なくていいよ。在宅で仕事して。
(2)本当に来てほしくない・来たら困る場合
B: You mustn’t come to the office tomorrow. The building will be closed.
(明日は絶対に会社に来てはダメ。ビルが閉まっているから。)
このように、「来なくて大丈夫」と「絶対に来るな」は全然別のメッセージになります。
◆ 会話例2:子どもへの声かけ
(1)やらなくていいよ/やらなくても問題ない
Parent: You don’t have to finish your homework now. You can take a break.
(今すぐ宿題を終わらせなくていいよ。休んでいいよ。)
(2)絶対にしちゃダメ
Parent: You mustn’t play with the stove. It’s dangerous.
(コンロで遊んじゃダメ。危ないからね。)
don’t have to は「無理しなくていい」、
mustn’t は「本当にやったらダメ」という安全ライン・ルール系のニュアンスになります。
6. 今日から間違えないためのチェック&練習
最後に、自分でサッと判断できるかどうかのチェックをしてみましょう。
◆ ミニクイズ:どっちを使う?
(答えはすぐ下に載せています)
- 「今日、早起きしなくていいよ。」
A) You don’t have to get up early today.
B) You mustn’t get up early today. - 「ここでスマホを使ってはダメです。」
A) You don’t have to use your phone here.
B) You mustn’t use your phone here. - 「そんなに頑張らなくていいよ。」
A) You don’t have to push yourself so hard.
B) You mustn’t push yourself so hard.
◆ 答えと解説
- 正解:A) You don’t have to get up early today.
「起きてはダメ」ではなく「早起きする必要はない」なので don’t have to。 - 正解:B) You mustn’t use your phone here.
ここではスマホ禁止=「使ってはいけない」なので mustn’t(または You can’t use… でもOK)。 - 正解:A) You don’t have to push yourself so hard.
「禁止」ではなく「そこまでしなくていいよ」という優しいアドバイス。
◆ 今日からのおすすめ練習法
- 日本語で「〜しなくていい」「〜してはダメ」の例を5個ずつ書く
例)
・明日は早起きしなくていい。
・ここでタバコを吸ってはダメ。 など。 - 「しなくていい」は don’t have to / don’t need to で英語にする
例)You don’t have to get up early tomorrow. - 「してはダメ」は mustn’t / can’t で英語にする
例)You mustn’t smoke here. / You can’t smoke here. - オンライン英会話で1回は don’t have to を使うと決める
例)I don’t have to work tomorrow, so I’m happy. - レッスン後に「今日使えた don’t have to / mustn’t」をメモ
少しずつ「自分の生活でよく出てくるパターン」をストックしていきましょう。
don’t have to と mustn’t の違いが腹落ちすると、
「やらなくていい」「やっちゃダメ」を英語でサッと言い分けられるようになります。
この記事の例文を自分の生活に合わせてアレンジしながら、ぜひ何度か声に出して練習してみてください。